孜然羊肉
zī rán yáng ròu
羊肉のクミン炒め
クミンは英語ではcumin、和名は「ウマゼリ」、中国語で「孜然」。
このところ池袋西口の中国料理店で流行っている「串焼き」は、以前から東北料理・延辺料理の文脈で出しているお店があったが、基本的にこ
のクミンで味を付けた焼き物である。クミンはエジプトあたりが原産地で、シルクロードを通って中国にやってきたから、むしろウイグルなどの少数民族の料
理っぽいが、東北料理にも羊肉の食べ方としてこのクミンがよく使われるようだ。
これもまた店によって個性が出る料理である。この写真は
「水雲天」のもので、赤の色が薄く、クミンシードをけちっているのではないかと勘ぐりたくなるほどだが、全体的にそれほどクセが強くない。しかし、この料
理はクミンと羊肉という2つの素材のクセの強さを楽しむ料理なのだろうと思うから、どうせならば両者が強烈に主張しているものを食べたいと私は思う。
クミンの味が好きでない人向けに、たいていメニューの同じセクションに「葱爆羊肉」というものが載っている。これは葱と羊肉を炒めたもの。
作り方・レシピ
クミンと羊肉と香菜という比較的手に入りにくい食材を使うことを除けば、単なる炒め物である。クミンなどで下味を付けた羊肉に熱が通ったところでタマネギ
を投入し、最後に香菜を入れる。写真ではやっていないが、この上に大量のクミンシードのかけらをかけていることもある。