剁椒蒸魚頭 / 剁椒蒸鱼头
duò jiāo zhēng yú tóu
魚のカマと漬け唐辛子の湖南風味蒸し
「剁椒」は
唐辛子の発酵調味料、「魚頭」
はもちろんのこと魚の頭、すなわちカマである。
写真は横浜中華街の「福
満園 別館」のもので、「
魚のカマと漬け唐辛子の湖南風味蒸し」はメニューにあった日本語の名前。「剁椒」を「漬け唐辛子」と呼んでいるわけだ。
これは湖南料理の定番料理で、「剁椒魚頭」と呼ばれていることも多い。魚の頭を剁椒、豆豉、ネギ、ニンニクなどを使った調味料で蒸したもので、非常におい
しい。四川料理の「麻辣」とは違う、酸味のある激辛料理。
本来は中国のあそこらへんにいる淡水魚を使うらしいが、この写真の料理はタイのカマを使っていた。これは新宿の「湖
南菜館」も同じで、やはり日本では入手が難しいとのことである。また、この店では魚のカマではなく切り身を使った料理も提供してい
る。味の点で若干劣るかもしれないが、カマよりもずっと食べやすいだろう。しかしそれでも、やはりこの料理は魚の頭を解体しながら骨をしゃぶるところに醍
醐味がある、と私は思う。
魚を食べ終わったら、残った汁に麺を絡ませて食べるというのがよく行われるとのこと。実際、この料理のスープはものすごくおいしいので、捨てるのはもった
いない。ちなみにこの店では、麺を絡ませるというよりは、皿をいったん下げて、細麺を使った汁そばにして、どんぶりに入れて持ってきた。それもいいんだけ
ど、麺がいまいちだったのと、スープをお湯で薄めているのがちょっと残念だったか。もうちょっといい食べ方があるような気もする。
湖南料理店に行ったらぜひとも試してもらいたい名菜である。